2010年12月11日土曜日

インディーズゲームの小部屋:Room#152「Another



 「インディーズゲームの小部屋」の第152回は,夏休みもとうに終わり,満員の通勤通学電車で毎日揉みくちゃにされ,息も絶え絶えになりながら,「最近ちょっと人類増えすぎではないだろうか」と疑問に思ってしまった人にぴったりな,Mercenaryの人類殲滅シューティング「Another Apocalypse」を紹介する。

 西暦2XXX年。「ヒト」が着実に生息領域を拡大し,今まさに太陽系全域に広がらんとしていた時代。突如,地球に謎の警告が放たれた。その警告の主である第六天調整者,「アポカリプス?ラグナロク?ハルマゲドン」,通称アポカリさんからの宣告は,ちょっと増えすぎちゃった人類を,これから軽く殲滅しにいくというものだった。一方的に人類殲滅を宣言したアポカリさんと人類の,存亡をかけた戦いが始まる……。


 というわけで,ゲームの目的はこのアポカリさんを操作し,太陽系外縁部から徐々に地球に向けて侵攻しながら,増えすぎた人類を殲滅していくことだ。
 アポカリさんの操作方法は,方向キーによる移動および,ショット,チャージショット,ボム,低速移動の4ボタンで行うというスタイル。チャージショットは画面左下のチャージゲージを消費して行う強力な攻撃で,一部を除く敵の弾をかき消すことができる。

 チャージショットには「シールドタイプ」「レーザータイプ」の2種類があり,前者はその名のとおり自機の周囲にシールドを張るもの,後者は自機の前方に極太のレーザーを照射するものだ。ゲーム開始時にどちらのタイプを使用するかを選択可能だが,初心者には発生が早く,自機の全方位を防御できるシールドタイプのほうが使いやすいだろう。


 また,最初は非力な通常ショットも,敵を破壊したときに出現するアイテムを取得することで強化され,最大までパワーアップするとオプション2機+ワイドショット+ホーミング弾という,圧倒的な火力を行使できるようになる。さすが,アポカリさん。伊達に人類を殲滅しに来たわけじゃないのだ。


 しかし,対する人類も,ただ手をこまねいていたわけではない。彼女からの宣告を受けた人類は戦々恐々としつつも,「神殺し」の準備を進めていたのだ。
 人類の基本戦術は,圧倒的な物量でアポカリさんの侵攻を阻止しようとするものだが,ステージの最後では,「大神殺し」や「模倣神器」と呼ばれる超巨大兵器でアポカリさんの息の根を止めようとしてくる。これらがまた,揃いも揃って知っていなければ避けられない“初見殺し”の攻撃を仕掛けてくるので気が抜けない。

 主人公のアポカリさんはかなり飄々とした性格で,おまけに見た目はボンキュッボンな美少女であり,ボスとして登場する人類側の代表者も,どこか肩の力の抜けた性格の人が多いので,人類殲滅というストーリーの割に悲壮感はあまり感じられないのが本作のいいところ。

 また,ゲームシステムはひたすら敵を倒して突き進むという王道一直線な作りで,複雑なところは一つもなく,シューティングゲームの何よりの醍醐味である爽快感をこれでもかというほど満喫できるのも素晴らしい。とにかく気分よく楽しめるので,広くお勧めしたい作品だ。


 そんな本作は,Mercenaryの公式サイトで体験版が公開されているほか,製品版が751円(税込)にて発売中。アポカリさんと一緒に人類を殲滅して,スッキリした気分になりたい人は,まずは体験版からお試しあれ。

■Mercenary公式サイト
http://gclmercenary.blog12.fc2.com/



引用元:新·天上碑(Tenjouhi) 情報局

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